写真家にとって、撮影は、仕事のほんの一部
先日、とある人から「普段は何してるの?」という質問をいただいたので、ちょっと考えてみた。全体を10だとすると実際に仕事にかかる時間は大体以下のような感じだ。
5、取材先やクライアントの説得(取材許可の取り付け)
1、企画書づくり
1、構成案の作成(撮影前のたたき台として)
1、撮影
1、現像などの後処理
1、構成、デザインなど
もちろん、仕事によっては商品をただ撮影するだけということもあるので一概にはいえないが、ある程度の規模の仕事はおおむねこんな感じだ。この配分を見てお分かりかもしれないが、私の場合は目的も無く撮影する事はほとんど無くて、シャッターを切っている時には発表の媒体はもちろん、どのようなカットが必要なのか把握してから撮影を行っている。一口に写真といっても、「絵」になっているかっこいい写真、1枚では使えないけど構成やデザインを考えた時に必要になってくる写真、被写体について説明をする時に必要な写真など色々と考えられるからだ。
ちなみに実際の現場では撮影時間がタイトな事が多いので、まず必要なカットを抑え、時計を見ながらプラスαのカットを狙ってゆく。撮影をスムーズに行う為には、事前にこちらの意図や撮りたいシチュエーションをきちんと伝えておく事が必須だ。また、出来る限りの段取りをした上で、現場での予期せぬ出会いがあればそれを大切にする。

