Ma.K.(海洋堂製ガチャーネン)を作りました。今回は、スマホで撮影してみました。
海洋堂製の1/35のMa.K.、ガチャーネンの製作過程と撮影の様子を晒してみます(笑)
Ma.K.とは、イラストレーターの横山宏さんが、模型雑誌「ホビージャパン」に連載した「SF3D」に端を発するオリジナルのSF世界を模型化したものです。(すいません、記憶で書いています。間違っていたら、ごめんなさい。)今回作ったのは、いわゆるガチャガチャの形態で発売されたいた海洋堂の1/35のスケールプラモデルです。完成した時の大きさが7センチ弱の小さなものです。
中学生の時に、「SF3D」の連載が始まり、百円ライターやプラスチックのスプーン、プラモデルの部品などを組み合わせてオリジナルのSFメカを作っているお兄さん(横山先生)の連載を「すっげー」って思いながら、毎月読んでいました。また、同じ頃、この雑誌にマッチボックス(イギリスの模型メーカー)製の1/76スケールの4号戦車ラングの写真を送ったら掲載してくれて、謝礼として「SF3D」のイラストがプリントされたTシャツをもらったこともあり、自分の記憶に強烈に刻まれました。今にして思えば、写真を撮る→印刷物になる→いいことがある、ってことに気が付いたきっかけなのかもしれません。そんなことを思い起こすと横山先生には感謝しかありません!
ガチャーネンは、左の写真のようなプラモデルです。右は、仮組みをして部品のハマり具合などを確認している時のものです。成形色が違うのは、記事を書こうと思った時に、ランナーの状態を撮っていなかったことに気がついて、別のものを撮ったからです(笑)
プラモデルは、成形された部品にそのまま色を塗ってしまうと、光が透けてしまって、いかにもプラスチックで出来ています、みたいな軽い感じなってしまうことがあるので、とりあえず黒を塗ってみました。透け防止です。塗装は、前回のA-10に続いて、今回も筆塗りです。黒を塗った後、光があたりそうな部分を銀で塗ってみました。この後の工程で、基本色を白にしたかったので、黒より銀の方が発色がいいかなと思った次第です。初めてやってみました。また、この段階では、情報量を増やそうと思っているので、ムラムラで大丈夫だと思って塗っています。
左は、想像していた以上にムラムラになっちゃって、エアブラシにすれば良かったかなと、ちょっと後悔しているところです。右は、そのまま筆塗りを進めてデカールを貼った後の状態です。筆で塗ったのは、単にその方が作っている感じがして好きなのと模型の表面の情報量が増えるからです。エアブラシでの塗装も、それはそれで好きなんですが、きれいに仕上がる反面、面白味のない仕上がりになってしまう気がして、今回のような小さな模型では筆塗りの方がいいかなと思っています。
今回の撮影は、超簡単です。以前、アップしたハセガワ製ガウォークバルキリーやA-10のようなガチな撮影は、機材を集めるだけでも大変かなと思って、簡単に入手できるものだけでやってみました。また、ガチャーネンは、小さすぎて一眼レフのカメラでは、ピントの合う範囲が狭くなりすぎてボケボケの画像になってしまうと思って、スマートフォンで撮ってます。実は、小さなものにピントを深く合わせようと思ったらカメラのセンサーサイズは小さな方が有利なんです。センサーサイズが大きくなればなるほど、ピントの合う範囲が、狭くなるからです。自分は、仕事用の一眼レフとスマートフォンしかカメラを持っていないので、今回はスマートフォンです。使ったスマートフォンは、ここに書くのもはばかられるような古い機種ですので、新しい機種なら、もっときれいに撮れるかもしれません。
撮影に使った照明機材は、卓上のLEDライトです。それに背景や照明のカットに使う黒い紙、レフ板に使う白い紙、被写体を置くベースです。ベースは、その辺にあった金属製のバットのようなものを使いましたが、それらしいものを使えば、もっと雰囲気がよくなると思います。Ma.K.は、宇宙用のパワードスーツだと解釈しましたので、硬い照明が似合うのかなと思って、照明は、先のLED照明が1灯だけです。照明が当たらない側の明るさは、レフ板で調整します。上の写真で白い筒のように紙を丸めてあるのがレフ板です。なお、背景は宇宙っぽく真っ黒にしたかったものですから、黒い紙を塗装ブースに貼り付けて背景にし、その黒い紙に照明が当たるの避けるために、別の黒い紙で照明をカットしています。なお、背景を黒くしたい時は、紙よりもベルベット(布)の方が楽に黒く出来ます。また、背景と被写体との光を分けたい時は、背景と被写体との距離が離れている方が楽に出来ますので、スペースに余裕があれば、距離を置いた方がいいですね。
上の写真は、レフ板無しの状態です。この状態でも宇宙空間っぽさという点では問題はないのですが、完成したプラモデルを紹介するという点では、シャドー部(暗くなっている部分)が潰れてしまってディテールがわからなくなってしまっています。
上の写真は、右側にレフ板として平らな状態の白い紙を置いた状態です。形は分かるようになりましたが、宇宙っぽさが無くなってしまいました。また、レフ板から帰ってきた光が、ベターとしていて、立体感がないのも気になります。
冒頭にも掲載した写真です。シャドー部に丸いレフ板で光を当てています。レフ板を丸くすることで、光がグラデーションとなって被写体に帰ってきています。先ほどのシャドーを明るくし過ぎた写真と比べていただくと違いがわかりやすいかなと思います。
今回、ものぐさをして、足の部分にある肉抜き穴をそのままにしてしましたが、どこから見ても目立ちますので、パテなどを使って塞いで置くべきでした。プラモデルを作るって、自分にとっては、息抜きなんで、あんまりシビアなことは、やりたくない。プラモデルを作るってこと自体が、手間を楽しむ趣味だと思っていますが、完成までに時間がかかっちゃうと結局、途中で飽きちゃって完成しないんですよね。どこまで、手をかけるべきなのか。まあ、見えるところは、やっておいた方が良さそうです。
それにしても、パワードスーツといえば、早川書房刊、ロバート・ハインライン著、「宇宙の戦士」の表紙や挿絵に使われていたいた加藤直之さんのイラストもかっこよかった。自分が得意なのは写真ですが、影響を受けた人でいえば、横山先生をはじめとしたイラストレーターさんの方が多いように思います。
以上、写真家西澤丞の趣味の時間でした!