Canon EOS R5で撮影した写真を、撮影データと一緒に紹介するよ。

EOS R5とEF16-35mm F 4L IS USMを組み合わせて撮影した写真
EF16-35mm F 4L IS USM  f4  1/30  ISO1600
撮影地:JALエンジニアリング

 はじめに

2020年12月にEOS R5を購入してから1年ちょっと。色々な現場で写真を撮ってきたので、撮影データなんかと一緒に見てもらおうと思う。

そもそもEOS R5を買おうと思ったのは、2020年にウェブサイト「Workers in Japan」を立ち上げようと思ったからだ。このウェブサイトは、「働く人」をテーマにしてるので、人物撮影の機会が多いんだけど、人が働いている場所って必ずしも明るいところじゃないし、三脚なんか立ててたら作業についてゆけない。暗いところでもシャッタースピードが稼げて、手ブレしにくいカメラが必要だと思っていた時に、ちょうど、EOS R5が発売になったんだ。

写真自体は「Workers in Japan」に、記事の一部としてアップしてるけど、撮影時の設定とかレンズの種類なんかは書いていない。そこで、この記事では、技術的なことを書きつつ、撮影時の裏話みたいなことも書こうと思ってる。

EOS R5とEFレンズの組み合わせで撮る。

2020年末に、EOS R5とRF24-70mm F2.8を購入して撮影を始めようと思っていたのだけれど、当時は、RF24-70mm F2.8の在庫がなく、2021年の途中まではEOS R5とEFレンズの組み合わせで撮っていた。

EOS R5とEF24-70mm F 4L IS USMを組み合わせて撮影した写真
EF24-70mm F 4L IS USM  f4  1/90  ISO1600
撮影地:尾瀬須藤林産
EOS R5の作例ー炭焼き窯の夜景
EF24-70mm F 4L IS USM  f4  1/10  ISO3200
撮影地:尾瀬須藤林産
EOS R5の作例-仕事中の炭焼き職人
EF24-70mm F 4L IS USM  f4  1/4  ISO6400
撮影地:尾瀬須藤林産

購入したEOS R5で最初に撮影したのは、炭焼き職人さんの現場だった。この時は、日が暮れてからも手持ちで撮影できてしまったので、三脚の出番がなかった。この写真は、シャッタースピードを1/4秒にして撮っているので、ボディー内手ぶれ補正の力が無ければ、ブレブレになっていたはずだ。

EOS R5の高感度性能を説明するための写真
EF24-70mm F 4L IS USM  f4  1/20  ISO12800
撮影地:尾瀬須藤林産

上の写真は、ISOを12800に設定して撮った。EOS R5の感度について感想を書いておくとISO12800という感度は、出来れば使いたくない感度領域。個人的にOKなのはISO6400までで、出来ればISO3200に収めたい。もちろん、画質よりも写っていることの方が重要だから、感度を上げる時は、ノイズが入るのを覚悟した上で撮る。

RF24-70mm F2.8 L IS USMを導入。

EOS R5にRF24-70mm F2.8 L IS USM をつけて撮影した写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f4  1/350  ISO800
撮影地:安中市観光機構 廃線ウォーク

2021年5月ごろ、ようやくRF24-70mm F2.8 L IS USMが届いた。RF24-105mm F4 L IS USMも考えたけど、限界領域で撮影する時、レンズの明るさ1段が、ブレるブレないの差となって出てくるので、開放値2.8のこのレンズを導入したのだ。また、このレンズの画質の良さは、以前、キヤノンさんに貸してもらった時に確認しているので、解像度という点でも画質の向上が狙えると思った。

ところで、このレンズとEOS R5の組み合わせでは、解像度が高い分、ピントの山がめちゃくちゃシビアになるんだけど、EOS R5はピント精度がいいので、狙ったところにほぼ狂いなくピントがくる。開放で撮った時にカチッとピントが来ていると、非常に気持ちがいい。

人物を撮影するときのシャッタースピードについて説明するための写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f2.8  1/60  ISO6400
撮影地:安中市観光機構 廃線ウォーク

上の写真は、廃線となった線路を歩くイベント「廃線ウォーク」に参加して撮影した写真だ。蛍光灯しか点いていない暗いシーンも出てきたが、落ち着いた心持ちで撮ることができた。この写真のように動いていない人物の場合、1/60のシャッタースピードを確保できれば、被写体ブレを起こす可能性が低いからだ。この辺りは、経験しないとわからないことだね。動いている人物の場合は、少なくとも1/125以上は、必要だよ。また、この時は、蛍光灯から離れた場所にいる人まで潰さずに撮りたかったので、シャッタースピードを下げ気味にして画面全体が明るくなるように撮った。カメラ(携帯)を構えている人だけを撮りたければ、もっと速いシャッタースピードにすることも可能だ。屋外の蛍光灯の下で人物を撮るような場合の参考になるかもしれない。

レンズの絞りについて説明するための写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f5.6  1/45  ISO3200
撮影地:安中市観光機構 廃線ウォーク

小雨がぱらつき始めた森の中は、線路のそばとはいえ、かなり暗かった。被写体も雨に濡れて、色が濃くなっている。ちょっと厳しい条件だったけど、画面の奥から手前までを、できる限りシャープに撮りたいと思ったので、感度をちょっと上げ気味で、絞りを絞って撮ってみた。

絞りに関しては、簡単に説明するのが難しんだけど、絞りは、ピントの合う範囲に影響する以外に、画質にも影響してくる。ピントの合う範囲は、絞れば絞るほど広くなって、手前から奥までピントが合うようになるんだけど、画質は、そのレンズの開放f値から2段か3段絞った時に一番シャープになることが多い。ちなみに僕がRF24-70mm F2.8を使う時は、画面の中心部分に被写体がある時は、f2.8かf4くらいに設定し、画面の隅の方に被写体がある時は、f5.6かf8を選ぶと思う。f 11以上に絞ることはないかな。まあ、本当に微妙な違いだし、撮影意図によっても違ってくるけどね。

撮影の時は、こんなことも思い浮かべつつ、他の撮影条件など、色々なことを天秤にかけながら、一番良さそうな組み合わせを選ぶようにしている。ただ、現場では、シャッターチャンスが優先なので、撮影後に「なんで、こんな設定?」って思うこともある。

現在は、RFレンズとEFレンズを併用してR5を運用中。

EOS R5にEF16-35mm F 4L IS USMをつけて撮影した写真
EF16-35mm F 4L IS USM  f8  1/2  ISO1600
撮影地:JALエンジニアリング

これを書いている2022年3月現在でも、すべてのレンズをRFレンズに置き換えることなく、EFレンズも一緒に使っている。上の写真は、EF16-35mm F4にアダプターを付けて撮った。このレンズは、同等のスペックを持っているRFレンズと比べると大きくてかさばるのだが、画質がとても良いので、買い換えるきっかけがない。それに、この画角のレンズを使う時って、構造物を撮ることが多いので、絞り1段分の差を追い求めて買い換える必要もないんだよね。

EOS R5のバリアングル機能を説明するための写真
EF16-35mm F 4L IS USM  f5.6  1/60  ISO1600
撮影地:JALエンジニアリング

このカットは、EOS R5のバリアングル機能を使って床くらいの高さにカメラを構えて撮影した。5D Mark4では出来なかった撮影なので、ありがたい機能でもあるのだが、モニターとカメラの光軸がずれているので、その点は、ちょっと使いにくい。まあ、慣れの問題なのかもしれないけど、僕はバリアングル機能を使う機会が少ないので、全然慣れない。

ところで、みなさんは、カメラを構える時、どんな高さで構えているだろうか?僕は、目線より下の位置でカメラを構えることが多い。ちょっと腰を落としたり、しゃがんで撮ることは、結構な頻度である。これは、カメラを高い位置で構えると説明するための写真になり、低い位置で構えると雰囲気が伝わる写真になると考えているからだ。状況によっても違ってくるので、一概には言えないが、現場の空気感を伝えたいと思ったら、カメラを低く構えることを試してみたらどうだろうか。

撮影アングルを説明するための写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f4  1/180  ISO1600
撮影地:JALエンジニアリング

EOS R5とRF24-70mm F2.8の組み合わせで撮った写真。働いている人を、こんな感じのクリアでシャープな画質で撮りたかたんだよね。5D Mark4をISO1600に設定すると、もっとノイズが乗るし、EF24-70F4は、ここまでシャープじゃない。まあ、かなり拡大して見ないと差がわからないから、大きく引き伸ばした時にしか真価を発揮できないんだけどね。

さて、この写真についても、アングルの選び方を書いておこう。僕は、人が作業している様子を撮る時には、人物の表情と手元を同時に撮影したいと思っている。ただ、このシーンの場合、人物の正面に回ってしまうと部品の陰になってしまって手元が写らない。かと言って横から普通に撮っただけだと穴の中をチェックしている様子が伝わらない。だから、レンズを広角にしてグッと近づき、横顔、手元、部品の穴、全てが写るアングルで撮影した。段取りを説明すると長くなるんだけど、実際に撮っている時は、アングルは一瞬で決まる。頭の中は、ほとんどオートマチックだ。画面の右側に余裕があるけど、これは、そうした方がかっこいいと思ったからで、特に構図がどうのこうのって考えてるわけじゃない。感覚だ。なお、広角レンズを使うと周囲の状況をひっくるめて人物を撮れるので便利だけど、余分な要素が入りやすくなるので、そこは注意が必要。画面の隅々まで目を配って、一番緊張感のあるアングルを探そう。

RF24-70mm F2.8 L IS USMの性能を説明するための写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f4  1/60  ISO1600
撮影地:JALエンジニアリング

この写真は、RF24-70mm F2.8の70ミリ側で撮影した。目にピントを合わせてるんだけど、もうね、めちゃくちゃシャープ。このレンズのシャープさは、撮った写真のデータを、印刷会社さんに渡したら「これ、シャープかけてないんですか!」って返事が返ってきたくらい。

ちなみに上の写真2枚とも瞳AFは、使ってない。スポット1点AFにしてフォーカスポイントをマルチコントローラーで選択している。瞳AFは、条件によっては、うまく動作しないことがあるからだ。うまく動作しないとわかってからAFの方式を変更していたらシャッターチャンスを逃すので、あまり動きが大きくない状況の時は、スポット1点AFを選んでいる。スタジオ撮影みたいに条件が安定している場合や動きの激しい場合なら瞳AFを選ぶと思うけどね。

RF24-70mm F2.8 L IS USMのボケ具合を説明するための写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f3.5  1/180  ISO1600
撮影地:JALエンジニアリング

RF24-70mm F2.8は、絞り開放でも画質はいいし、背景のボケもきれいなので、このような写真も積極的に撮るようになった。機材によって、撮り方も変わってくるってことだね。写真を記事や写真集としてまとめる場合は、絵柄のバリエーションが必要になってくるので、色々な雰囲気の写真を撮影できる機材は、とてもありがたい。

おわりに

撮影中に技術的なことなんか、あまり考えたくない。技術的なことよりも目の前の出来事に集中したいから。

文章を書くときもハウツー的なことは、あまり書かない。方法よりも目的が大事だと考えているから。

ただ、「あの写真は、どんな設定で撮ってるの?機材は?」といったことに興味を持っている人もいらっしゃるだろうから、時々は、こんな感じの記事を書いてみようかと思っている。

以上、写真家西澤丞の悪戦苦闘でした!

レイアウト調整用スペーサー
安田精機製作所で撮影した写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f8.0  1/45  ISO3200
撮影地:安田精機製作所
碓氷製糸で撮影した写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f3.5  1/90  ISO1600
撮影地:碓氷製糸
獣医さんを撮影した写真
RF24-70mm F2.8 L IS USM  f4.0  1/180  ISO3200
撮影対象:ROMデーリーアシスト
撮影地:アラトデイリーファーム
航空機の整備場で撮影した写真
EF16-35mm F 4L IS USM  f4  1/15  ISO1600
撮影地:JALエンジニアリング