福島県で撮影した写真を解説文とともに紹介します。

2018年に福島第一原子力発電所の周辺地域で撮影した写真を掲載しています。

ここに掲載している写真の撮影は、データ送信サービスを行っているWeTransfer社の支援によって実現したものです。また、映画「フクシマフィフティ」のエンドロールに使われた写真もあります。

公道から見た福島第一の画像

一般道から撮影した福島第一原子力発電所。発電所の周囲は、帰還困難区域であるため、発電所を見ることのできる場所は、ほとんどありません。帰還困難区域を通り抜ける国道6号線からは、遠くにクレーンが見えますが、原子炉建屋が見えるわけではありませんので、それと知らなければ、ただの工事現場のクレーンに見えてしまうと思います。撮影地:福島県富岡町 撮影日:2018年7月9日

除染土の仮置場の画像

手前の国道6号線には工事関係車両が走り、奥には除染で出た廃棄物などの仮置場が見えています。工事関係車両は、津波を防ぐために建設されている堤防の工事車両が中心ですが、除染廃棄物を運ぶ車両も走っていました。撮影地:福島県南相馬市 撮影日:2018年7月11日

福島県で行われていた防潮堤の建設の画像

福島第一原子力発電所から15キロほど南に位置する楢葉町は、2015年に避難指示解除準備区域(立ち入りに制限がかかっていた区域)が解除されました。この日、海岸沿いでは、津波を防ぐための堤防が建設されていました。撮影地:福島県楢葉町 撮影日:2018年7月10日

除染土の仮置場の画像

除染で出た土や廃棄物などの仮置き場です。当時の福島県内には、所々に放射線量を示す機器が置いてあり、この写真を撮っている場所の近くにもありましたが、それは0.083μSv/hを示していました。撮影地:福島県楢葉町 撮影日:2018年7月20日

帰還困難区域の画像

福島第一原子力発電所のすぐ南側にある福島県水産種苗研究所。津波によって被害を受けましたが、帰還困難区域内にあるため、そのままの形で残されていました。この建物は、福島第一からも見えますので、以前から気になっていた場所でもあります。撮影地:福島県大熊町(帰還困難区域内)撮影日:2018年7月21日

帰還困難区域内の学校の画像

帰還困難区域内にある小学校の自転車置場です。建物内には、入りませんでしたが、窓から覗くと勉強道具などがそのまま残されていて、震災当時の緊迫した様子を想像することができました。撮影地:福島県大熊町(帰還困難区域内) 撮影日:2018年7月21日

福島県の漁港の画像

福島第一原子力発電所から南に30キロほどの位置にある久之浜漁港。日の出前の漁港の様子です。当時は、週に3回程度の試験操業を行っているだけでした。この日は、あいにく漁に出ている船が少なく、静かな港でした。撮影地:福島県いわき市 撮影日:2018年7月19日

福島県の漁業の画像

防波堤の上で、若い人が年配の人から網の修理方法を教わっていましたので、撮影させてもらいました。撮影地:福島県いわき市 撮影日:2018年7月19日

福島県の農業の画像

福島第一原子力発電所から20キロほど離れた広野町。田んぼがきれいに見える場所があったので、農道に何か通らないかと期待してカメラを構えて待っていました。そうしたら、いい感じの軽トラが通ってくれました。撮影地:福島県広野町 撮影日:2018年7月10日

福島県の農業と農家さんの画像

広野町の水田で草刈りをしていた農家さん。お話を伺うと、「普段の暮らしで放射線を意識することなんてほとんどないんだけど、風評だけで単価が下がるから困ってる」ということでした。福島のお米は美味しいので、自分は、取り寄せて食べています。撮影地:福島県広野町 撮影日:2018年7月18日

福島県の鉄道再開の画像

福島第一原子力発電所の事故により、一部区間が不通となっていたJR常磐線は、広野駅まで、富岡駅まで、と徐々に延伸し、2020年3月に不通区間が解消しました。この写真を撮った時は、富岡駅が終点でした。撮影地:福島県富岡町 撮影日:2018年7月11日

福島県の海の画像

撮影の合間に、ふっと海を見ると、穏やかな波が打ち寄せていて、とても不思議な気持ちになりました。今、東日本大震災の被災地に行くと海岸は全て堤防で塞がれていて海は見えません。知らなければ、壁の向こうに海があることに気がつかずに通り過ぎてしまうかもしれないほどです。そんな様子を見ていると、人は自然とどう向き合うべきなのか、考えずにはいられません。撮影地:福島県大熊町 撮影日:2018年7月21日

福島第一原子力発電所の廃炉作業の撮影は、2014年から行なっていますが、周辺の地域は、いつも通り過ぎるだけで、撮影する機会がありませんでした。ただ、ずっと気になっていましたので、海外の企業の援助によって撮影する機会をいただけたことは、とてもありがたく、また、良い経験となりました。

※ このウェブサイトでは、写真を展示したギャラリーページも用意してありますが、そちらはLightbox形式で表示していますので、ポータルサイトの画像検索の対象になりにくいようです。そこで、写真が検索の対象になるように、このようなページを設定しています。ご了承ください。