世代間戦争

 今、世界では環境問題に関して世代間戦争のような状況になりつつあると感じます。目先のことだけを考えて何もしなかった世代に対して、次世代の人たちが厳しい視線を投げかけているのです。

 私が日本の暮らしを支えている現場を撮るようになったのは、後から来る世代に後ろ指を刺されないような仕事をしなければいけないと思ったのが動機のひとつですが、あまり成果を出せないまま、本当に次世代に批判されるような時代が来てしまいました。

 もちろん、代替エネルギーや蓄電池のことを考えずに化石燃料の使用をやめるような話は、江戸時代くらいまで生活水準を下げる覚悟が必要ですし、現在の人口では多くの人が死んでしまうことも想像されますから、0か1ではなく、どこを目指し、どこで妥協するのかを考えるべきだとは思いますが、危機感を持って具体的な行動をしなければいけない時期に来ていることは確かだと思います。

 東日本大震災の時も強く思いましたが、写真を撮ることしか出来ない自分に何ができるのか。「何もしなかった老人」になってしまうまでに、もうちょっとあがいてみようと思います。

以上、写真家西澤の悪戦苦闘でした!