YouTubeで音楽を聴きながら危機感をいだいてしまった写真家の独り言。

無知の知

 最近、今更ながらにYouTubeなるものを見るようになりました。お笑い映像みたいなのは、相変わらず興味がないんですが、音楽に関しては、従来のメディアで取り上げられているものと全く違う曲があって、とても面白いことに気がついたからです。従来の媒体で扱われているものは、マーケティングをやりすぎているのか、どの曲も同じように聞こえてしまうので、最近は音楽全体がつまらないんだと思って諦めていました。ところが、自分が知らなかっただけで、面白いものは全く別のところにあったのです。

 なんで写真家がこんなことを書いているかというと、新旧のメディアに載っているものが、まるでパラレルワールドのように平行に存在している状況は、音楽だけじゃなく写真にも当てはまるのかなと思ったからです。写真は、当事者なので状況を把握できていないだけなんじゃないかと。実際、ここ数年はインスタグラムをきっかけに写真家として独立している人も多いと聞くのですが、そのような方の写真が、どのような形で使われているのか目にする機会はありません。自分は、写真学校を出ているわけでもないし、どこかの団体に所属しているわけでもないので、従来の方法で写真家になった人との交流もそれほど多いわけじゃないんですが、新しい方法で写真家になった人との接点は、全く無いんです。これって、まさしく、音楽と同じくパラレルワールド? 自分が状況を認識できていないだけ?

ふたつの危機

 このパラレルワールドは、世の中がアナログからデジタルに移行した時のように、次第に新しいものの方に引き寄せられてゆくと思いますが、当時のことを思い出すと、無くなった職業なんかもありましたから、古い世代の人間としては、この状況にどうやって対応すべきなのか考えなければいけません。作品を作るという点に関しては、本質さえきちんと押さえておけば、特段の問題がないように思っています。ただ、アナログからデジタルに移行した時は、技術的な問題でしたので勉強すれば解決出来たのに比べ、今回は、問題の本質をつかめていない気がしますので、脅威としては、はるかに大きいものだと感じています。

見えない危機

 気になることはふたつあって、ひとつは、従来の媒体で扱われているものが、つまらないものだと認識され始めていることです。従来からある媒体の視聴者が減っているということは随分前から言われていますが、私がつまらないと思ったのは、比較的新しい有料の媒体で流れていた音楽ですので、事態は思った以上に深刻なのかもしれません。実際に面白いと感じたものはネットの中にありましたし、それは、おそらく個人のレベルで作られたものでしたから、制作する体制も関係しているのかもしれません。これは、音楽について感じたことですが、同じようなことが自分の住んでいる写真の世界にも起きていて、自分は気がついていないだけなんじゃないかという不安に襲われています。自分は、おっさんですので、写真にもパラレルワールドが存在するなら、自分がいる場所は、従来の側であり、つまらないと思われている側ということになってしまいますから。そういえば、少部数の写真集などを展示したトーキョーアートブックフェアは大盛況でしたから、そのような場所が「別の場所」なのかもしれません。

予測できる危機

 ふたつ目は、収入を得る方法です。音楽に関しては、従来、レコード会社を通さないとデビュー出来なかったり収入を得るすべがなかった作家さんが、今では個人レベルで制作から収入を得るまでのツールが用意されていますので、作家の側からすれば何も問題ありません。それどころか、障害が無くなって、活動しやすくなるでしょう。一方、写真の場合、伝える媒体としては、インスタグラムなどがありますが、それはYuoTubeのように広告収入を得られるものではありません。ここが問題です。従来は、写真集の印税や雑誌での掲載費が収入になっていたのですが、印刷媒体が減ってゆけば、それは望めません。これについては、過去記事「写真家の認知度向上計画。ウェブサイトで検索上位を目指す。」にも書いた通り、以前から認識していましたから、危機とは言っても予測の範囲内です。別の方法でカバーすることを考えなければいけません。

今後の対応

 ひとつめに挙げた危機は、相手の見えない恐怖です。自分の立っている場所は、川の流れのどの辺なのか?本当は、もっと面白い場所があるのに知らないだけなのか?予測のできるものに関しては、備える事も出来るのですが、不意に現れれたものや目に見えないものに対応するのは、難しいのです。私の場合、写真を仕事にすると決めてから、作家活動と企業の案件を扱う仕事を並行して行っていて、作家活動だけをしているわけではありませんので、たとえ写真集や雑誌掲載が無くなったとしても、すぐに絶望するところまではいかないと思っています。それでも写真の発表方法や伝え方に関しては、もっと大胆に変えてゆかないと時代に取り残されてしまうと思っています。ただ、危機に怯えているだけでは、何も変わりませんので、次に向けた準備は、少しずつ進めています。すでに段取りは済んでいて、後はコロナによる取材の規制が解除されるのを待つばかりです。新しいことを始めるときは、いつも不安と期待で複雑な気持ちになりますが、うまく行くかどうかなんて、やってみないとわかりませんから、思いついたことはなんでもやってみる主義です。多少なりとも形になって来ましたら、ここにも書いてゆこうと思っています。

最後に

 今回の件は、新型コロナウィルス後のことを考えている最中に気がついてしまったものですから、とても衝撃が大きく、対応に苦慮している最中です。よって、この文章もまとまりのない感じになってしまいました。すみません。
 
 ところで、YouTubeで知った音楽のうち、気になったのは、以下の曲です。YouTubeって、カバー曲もアップされていてどれがオリジナルなんだか、よくわらないのもあるんだけど、著作権とかってどうなってるんでしょうね。

「泥中に咲く」ウォルピスカーター
  女の人が歌っているのかと思ったら男の人のようで、びっくりしました。

「夜に駆ける」YOASOBI

「命に嫌われている」まふまふ
  元々は、カンザキイオリさんの曲で、それを「まふまふ」さんがカバーをしているようです。

「ねむるまち」feat.yama
  これは、曲を作ったのが「くじら」さんで、歌っているのが、yamaさんということなのでしょうか?おっさんには、わからないことだらけです。

それから、見ていて思ったのは、歌詞に英語が出てくる曲が少ないこと。それから映像にアニメやアニメっぽいイラストが採用されている確率が高いこと。また、動くタイポグラフィーもたくさんの作品に採用されています。タイポグラフィーっぽいのは、エヴァンゲリオンの影響なのかな。何れにしても音楽業界に詳しくないんで、きっと、「超有名な曲なのに、おっさん、今頃何言ってんの?」ってことだと思います(笑)

以上、写真家西澤丞の悪戦苦闘でした!