写真家が社会と向き合わなければいけない理由

 過去の記事「写真家にコンセプトが必要な本当の理由」でも写真家には社会と関わる必要があると書きましたが、具体的な理由については、触れませんでした。話が横にそれてしまいそうだったからです。ただ、書かないわけにはゆきませんので、ここに補足として書いておきます。

写真家が社会と関わることの必要性

 それは、写真という媒体が、実際に存在するものしか撮れないという特性を持っているからです。絵や彫刻であれば、ゼロからものを作ることができるのですが、写真は、そうはゆきません。必ず現実との接点が必要になってくるのです。つまり、別の角度から見ると、撮影者と社会との関わりを写したもの、それが写真なのです。撮影者の行動範囲や思考パターン、そんなものが全部写真に写ってしまうのです。つまらない生き方をしていれば、つまらない写真しか撮れない。いい写真を撮ろうと思ったら、技術的なことよりも、考え方や行動力が重要になって来ます。社会と関わらない写真は、社会からも関わってもらえない。写真って、本当はとっても恐ろしいんです。

以上、写真家 西澤丞の悪戦苦闘でした!