ハセガワガウォークバルキリー(プラモデル)を作った。撮った。

 真面目な投稿ばかりが続きましたので、今日は一休みです。久しぶりにプラモデルが完成しましたので、撮影のセットを組んで撮ってみました。作ったのは、ハセガワ製の1/72ガウォークバルキリーです。発売後すぐに購入したものの、部品の多さに驚いてフタを閉じてから何年も寝かしておいたキットです。先日、バンダイ製1/144オリジンザクが、思いのほか簡単に完成しましたので、勢いで作り始めてしまいました。

ハセガワ製ガウォークバルキリーのメイン画像
天神英貴さんの描かれた箱絵が、かっこよすぎる…。買った動機の半分が、この箱絵。

 しかし!ガンプラと同じように考えては、いけませんでした。よく出来ているんですが、作るのが難しい上に時間が掛かります。完成しちゃえば、すっごくかっこいいんですが、自分には難しかった。何ヶ所か失敗しました。

ハセガワ製ガウォークバルキリーを製作している途中の写真
黄色の線の部分に金型の分割線がありました。黄緑色の部分には、隙間が空いていましたので、プラ板を挟んで埋めました。また、パイロットの首は、ちょっと左側を向くようにして、動きを出してみました。

 問題は、大きく二つあって、一つ目はキャノピー(風防)の部品。Ω型の断面を表現するために、ど真ん中にパーティングライン(金型の分割線)が入っているんです。これを消さないと、かっこ悪いこと甚だしいんですが、消すためには、耐水ペーパーやコンパウンドが必要です。自分は、透明部品の扱いがどうも苦手で、磨く時に力を入れすぎて、細かなヒビが入ってしまいました(涙) また、この部品は、胴体に取りつける時、後ろの部分に0.2ミリくらいの隙間が空いてしまいます。他の部品は、ほとんどぴったりはまるのに、よりによってこんな目立つところに隙間が空くなんて…。ここは、プラ板を挟んで埋めました。

ハセガワ製ガウォークバルキリーを製作した時に失敗した部分
割れてしまった部分に隙間が空いて、下の白色が見えてしまっていましたので、余ったデカールの同じ色の部分を切り取って貼り付けて修正しました。

 二つ目は、デカール。ベース素材が薄くていいんですが、硬い材質なので、すぐに割れてしまいます。また、自分が持ってるデカール軟化剤は、あまり効きませんでしたので、蒸しタオルを当ててなんとか密着させました。上の写真の青色で示した部分は、凹みに追従せずに割れてしまいましたので、余ったデカールを継ぎ足して修復しました。

 それから、これは問題ではないのですが、手や足の部品は、左右の部品を中央で貼り付ける、いわゆるモナカ式の構造ですので、継ぎ目を消す作業が大量に発生します。ここには多少のパテが必要ですので、ガンプラしか作ったことのない人は、この段階であきらめてしまうかもしれません。また、足の関節の保持力がちょっと弱いかもしれません。撮影時にも、うまく止まらない角度がありました。

 なんだかんだと書いてしまいましたが、完成しちゃえば、すっごくかっこいいガウォークが出来上がります。改造なんかせずに、ただ作っただけで、こんな感じです。ハセガワさん、ありがとう!!
 何度かの中断を経て完成しましたので、つけ忘れた部品がいくつかあるのですが、かっこいいから良しとします。また、あんなに苦労したのに飛行機形態のキットも作ってみたい気分になってしまうから不思議です。

 さて、撮影の様子は、こんな感じ。

模型(プラモデル)を撮影する時の照明
台を支えている足は、自作です。写真用品は、高価なものが多いので、自分で作れるものは、自作しています。

 セッティングは、仕事で撮影するのと、ほとんど同じです。時々、家電製品の切り抜き撮影の依頼がありますが、その時は、照明をストロボにしています。写真に写っている照明は、タングステンの照明、いわゆる裸電球です。小さなものを撮る時にストロボを使うと、光が広がりすぎて、陰影のメリハリがなくなってしまいますので、今回はタングステンの照明を選びました。また、ライトは、直接被写体に当てるのではなく、半透明の膜を間に設置しています。この膜は、光を柔らかくする役目を果たすと同時に、グラデーションを作って被写体に映り込ませる役目も果たします。今回は、関係ありませんでしたが、写り込みが重要になる被写体の場合は、この膜をどうやって映り込ませるのかが焦点になります。それから、上部の半透明膜の上に置いてある黒い紙は、背景を暗くするためのものです。紙の位置を前に持ってくると、背景がより暗くなります。また、上の照明だけですと、被写体の下の部分、この場合は、足の部分などが暗くなってしまいますので、横からの照明も使っています。こちらの照明は、上の照明の半分くらいの光量です。それから、被写体の下に引いてあるのは、メラミン樹脂の板です。板材としては馴染みがないと思いますが、家具の表面に貼ってあることがありますので、会議室のテーブルなどに使われているのを見たことがあるかもしれません。汚れがつきにくい素材ですので、撮影現場では、よく使われていると思います。

 普段、発表する写真は、工場や工事現場などの現場写真ですので、私がこのような撮影をしていると、意外に思われるかもしれません。しかし、広告撮影を専門としている会社でカメラマンをしていた時は、携帯電話のカタログ写真や百貨店の商品などを撮影していましたので、設備さえあれば、大体のものは撮影できるのです。

 なんだかんだ言って、最後は、やっぱり写真の話になってしまいました。撮影している時が一番楽しいですね。

 以上、写真家 西澤丞の趣味時間でした!